お金について

最近「お金がない」と口にすることが多いですが、余りそうなお金があるとすぐに貯蓄用口座に移してしまうようにしているので、「(手元に)お金がない」の意です。あしからず。自分はあまり意識しないで言ってるんですが、ハタから見たらあまり美しくないですよね? ちょっと気をつけます…


さて、しかし私は決して高給取りではないので「お金がある」といえるほど潤っていることは殆どありません。別にお金至上主義ではないので、(前職では)電機メーカーに就職してみたり、(今の仕事である)出版の世界に身を投じたりしているわけです。が、私も人並みの女子程度には物欲の塊なので、お金なんて大したことないよと言えるほど悟りを開けてはいません。

しかしあれやこれやと買い始めるとキリがないのがお買い物。そこで私は基本スタンスとして寺山修司の教えを守るよう心がけています。寺山先生曰わく



たとえば、こんな友人がいます。
彼は安月給サラリーマンなのに、スポーツカーのポルシェを乗りまわしているのです。宝くじでも当ったのかと思ったら、そうでもないらしい。きいてみると、アパートを引き払った、というのです。
部屋代とアパートの権利敷金全部まとめてポルシェを買った。
「ポルシェをもつのが一生の夢だった」
そこで、ポルシェを買うかわりにアパート代を節約し、ポルシェで寝泊りしている、というわけです。
マキシムのエスカルゴ料理とムル貝、それにフランス風の舌平目のグラタンを食べてみようと思い立って、一週間、パンと牛乳だけでがんばって、食費の合計で一夜だけマキシムで食べたという女子大生もいます。
彼女はいつもカレーライスかハンバーグステーキを食べていて、それが彼女の月収にふさわしい食費で食べられる外食だったのですが、一寸バランスをくずすだけで、高級フランス料理が食べられる。そして、ふだん見なれぬ人たちと出会い、自分の見知らぬ社会を経験する。東京にいたって「外国旅行」ぐらいの見聞はころがっているのです。私の知っている女子高校生のグループが七人でコートを買う金を合計してフローランの毛皮のコートを買いました。
「見てびっくり!」
と彼女らが自慢するのも無理のない豪華なものです。それを、彼女らは七日交代に権利をもつのです。
フローランを着て、得意になって歩き、次の日はコートなしでさむさにふるえている。「でも次の火曜日があたしの番だから、こんどは火曜日にデートをするの」という彼女を見て、ほほえましく思いました。


青女論―さかさま恋愛講座」より

さすがにここまで極端には実践していません。しかしお金の使い方も、時間の使い方と同様にメリハリが大切であるという、自分の中でとても大切なポジションを占めている教えです。


ちなみに私の中で最重要な支出=面白い思い出をつくるための出費です。逆は、どんなに安くてもすぐに駄目になっちゃうような雑貨や服飾品。一時の欲求か否かを見極めるのが難しいのですけれど……


ところで現在いちばん欲しい服飾品は井戸多美男作のフレーム「T421-2」。PokerFaceで店員のお姉さんに勧められて激惚れ。超かわいい! http://glass-mates.co.jp/lineup/008/index.html の下のほう。5年後には、こんな眼鏡をかけて、和服と和菓子を楽しむ女子になっていたいものです*1

追記

引用部分を追加しました。

*1:ああ、でも年に1回旅行に行ってたらそんな余裕は生まれないかな。どちらを取るか、悩ましい。