<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334033229?ie=UTF8&tag=boollbookshel-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4334033229">わかったつもり 読解力がつかない本当の原因</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=boollbookshel-22&l=as2&o=9&a=4334033229"

文章をよりよく読むために

全てはこの一言に集約される、あっさりと読める一冊ながらも、スルメのように何度もおいしい新書です。

わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)

浅いわかり方から抜け出すことが困難なのは、その状態が「わからない」からではなく、「わかった」状態だから。

私は今年を「知らないことを知る」年にすると書きました(id:kany1120:20070104)。これは「未知を知る」という意味でもあるし「無知を知る」という意味でもあります。前者はまだしも、後者は難しい試みであると自覚しています。「自分がわかっていない」ことを理解するのはまだしも「自分の理解が不十分である」ことを理解するのは、ある意味で常に不満足で居続けることですから。


たとえば「夜空が綺麗だ」という文章があれば、誰しも、それは「夜のことで、星が綺麗だとか、そういう意味だろう」と了承するでしょう。
*1
そこで思考を停止せずに、何か矛盾はないのか? 違う意味合いはないのか? 書かれていないことがないのか? と考え続け、そのための道具を常に携えておくことによって「深い読み」はもたらされるのです。


……と、なんだか小難しく書いてしまいましたが、西林先生の文章はとてもわかりやすいです。使われている例文も、小学2年生の教科書に載っている「もしもしお母さん」等、中学生でも読めるくらいのものばかりです。


こちらの本をどなたか1名に差し上げます。なんだか最近はてなが重いことが多いので、メールで連絡をくださったほうがベター。別に先着じゃありませんので、1週間後にこの書き込みを見た人でも、気になったら連絡してみてください。けっこう、貰い手がいなくて行き場に困るっている本たちがいるのですよ(ある程度たまったら、まとめてブックオフる予定。泣)。

*1:しかしこれはSTRAY PIG VANGUARD(ロックバンド)の歌のタイトル「夜空」のことかもしれません。くだらないたとえで申し訳ありませんが「それは違う意味かもしれない」という仮定を持った人は、いましたか?