分けるのはくだらない
・・・と、常々思っているのに、仕事中に「これは生物分野だから、(生物担当でない)私には関係ないかな」とつぶやいてしまった自分に幻滅。文系とか理系とか、数学とか物理とか生物とか、分けるのはナンセンスだ。分けることによって分かることもあるけれど、基本的にすべての物事は繋がっているから、分けることは不可能だ。*1
分けることは分かることだ。コトバにするということは、分けることだ。学問をするということは、コトバにするということだ。仕事をするということは、お金になる学問をするということだ(と、私は思う)。でも、お金で買えないものがあるように、コトバにすることで取りこぼすものがある。*2
タイトルに戻る。「分ける」ことは「わかる」ことだけど、分けるのはくだらない。理系文系を切り分けるのが好きな人は多いけれど、理系ってなんだよ、といつも思う。数学が出来れば理系という括りが多勢を占めるのだろうか。それなら、観察を主とするような生物学者は、理系じゃないの? そもそも数学ってなに? 掛け算割り算は数学じゃないの? 微分積分ができれば数学ができたことになるの? 幾何学は苦手でもいいの?
・・・と、問いつめたくなるものの、まあ、区分けをすることの便利さはわかる。ということで、思い切って100歩くらい譲歩して、私にとっての「理系」の定義は、準同型定理を理解していることとしておこう。
群:G から群: G’への上への準同型写像をΦとするとき( ImΦ=G’)、G/KerΦ と G’は同型である。
http://www.f-denshi.com/000TokiwaJPN/01daisu/120gun.html
私はいまだに準同型定理を理解していない。だから私は理系じゃないし、数学が出来ないと自覚している。トホホ。
ところで「「分ける」ことは「わかる」こと」は、この本の受け売り。
- 作者: 坂本賢三
- 出版社/メーカー: 講談社
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