コピーライトマーク © にまつわるトリビア

©マークに、法的な意味はありません。


少なくても日本国内においては。国内では意味がないということは、昔インターネットで読んだことがあります。が、日本以外でも、ほぼ全ての国において、同じ事が言えるそうです。今日、文化庁の著作権教育係の人の話を聞くチャンスがあったので、その足で本屋に行って本を仕入れたり*1、ネットで調べたりしてみて、ハッキリスッキリ。きちんと言うと、

  • ©マーク
  • 著作権者の名
  • 初回の発行年

の3つを明示すれば、「万国著作権条約に加盟して、方式主義(著作権が発生するために、なんらかの手続きが必要な方法)を選択している国」において、手続きなしに著作権が発生します。・・・ただし、現在「万国著作権条約に加盟して、方式主義(著作権が発生するために、なんらかの手続きが必要な方法)を選択している国」というのは、2007年現在ラオスだけ*2なので、ほぼ全ての国で無意味と言ってしまってよいそうです。


とはいっても、©、作者の名前、発行年*3という記述方法は簡潔でわかりやすいですし、©と書いてあると「あ、著作権を主張したいのね」と通じる常識が広く存在するので、記述する「意味」はあるでしょうね。文化的意味とか社会的意味とか。あくまでも法的には、ほぼ無意味。


本に絡めて話を広げると、(書店に流通している)本の奥付も、法的意味はありません。あってもなくてもよいものです。が、流通等の実用的にも、書誌学的にも、そして著作権を主張するためにも、あったほうが良いという考えが主流です。実際にだいたいの本には、奥付がついてます。

お役立ちページ

教えて!goo」にも良い質問+回答がありましたが、このページのまとまり方に感服→

購入した本

著作権と編集者・出版者

著作権と編集者・出版者

出版契約や、奥付ページのあり方に関する記述が詳しい。
著作権とのつきあい方―活字文化・出版関係者のために

著作権とのつきあい方―活字文化・出版関係者のために

広い枠組みでの出版と、著作権とのあり方。特に問題点について。

*1:手帳を買いに行ったはずなのに、気付いたらまた本を買っている私。

*2:by 文化庁の著作権教育係の人。ネット上では未確認。

*3:本で言えば、だいたいのケースで著作権者=作者、初回の発行年=初版発行年。