びば折紙
小さい頃にコレクションしていた折り紙を引っ張り出して、遊んでいます。リハビリがてら鶴を折った後、手近にあった折り図を見ながら、六角形の箱をつくってみました。
これは本体。3つの折り紙でパーツをつくって、最後に合体させる。が、この合体がなかなかくせもの。Aの腕をBの袋に入れて、Bの腕をCの袋に入れて、Cの腕をAの袋に入れる。文字にするとなんてことないんですが、あちらを立てればこちらが立たず。久しぶりに小指を使って作業しました。
これはふた。わかりやすいように、色違いの紙を3枚使ってみた。要領としては本体と同じ。
折紙を楽しく折れる人は、世界レベルでは手先が器用!と自認しましょう。なぜかって? 私がスイス人、フランス人、オランダ人に鶴の折り方を教えたとき「むずかしひ」「むり!」「日本人はみんなこれができるの?」とコメントされたことがあるからです*1。
折紙と数学
あれこれ考えながら折るのは楽しい。「両端を合わせて折るのは二等分線を引くのと同じ意味」、「二点を通る直線は一本だけしか存在しないから、この端をこの折り目に乗せる方法は1通りだけ」なんて初等幾何的なことを考えながら遊ぶこともできます。
振り返ってみれば、大学の卒業研究で「あなたの研究室でやらせて!」と先生にアプローチするために、私が持って行ったテーマは「折り紙の数学」でした。数学を勉強していた友人主催の多面体倶楽部に参加したら、折り紙で多面体を作るのが楽しくて。そんなきっかけから「折り紙 数学」をOPAC(書籍)検索に入力して、図書館で見つけた関連書籍をかたっぱしから借りて。そしてこの本を片手に教授部屋のドアを叩きました。
折紙の数学―ユークリッドの作図法を超えて | |
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以前にも同じようなことを考えた学生がいたらしく、折紙で博士号をとった川崎先生の論文があるわよーと貸してくださったり、↑の本を読んでいるとかなり初等的な幾何しか出てこないから、群論と絡めた方が良いわねーと提案してくださったり。大学の先生ってすごいなぁと思ったものです。
紆余曲折の末、卒論テーマは折紙と直接的な関係は薄いものに落ち着きましたが、折紙は相変わらず好き。Viva! Origamiです。