光陰矢のごとし

本は読んでいましたが、ずっと文章化するのをさぼっていました。1つのトピックにするのはちょっと・・・というものをまとめて書きます。

2008年の10冊目

国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫 さ 62-1)国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫 さ 62-1)
佐藤 優

新潮社 2007-10
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積ん読していたものを開いたら、とんでもなく面白かった。政治の話だからつまらないんでしょ・・・と思った私がバカでした。著者の佐藤氏は牢獄に入れられながらも聖書・哲学書を読むような勉強家。ネット文章に慣れている私は、はじめ彼の文章を若干堅めに感じましたが、読み始めてしまうとスピード感があり、「事実は小説よりも奇なり」という世界に引き込まれました。

↓は、著者がロシアの実力者に言われたことば。

でも、君は僕たちに遠慮する必要はない。北方領土を返還しろと熱心に訴え続けた方がいいよ。僕たちロシア人は原理原則を譲らない外国人を尊敬するんだ。ただし日本政府の発言要項を繰り返すだけではダメだ。自分の頭で徹底的に考えて、ロシア人の心に訴えることばを見つけるんだ。そうすれば君の外交官としての人脈は飛躍的に広がる。

諸事情で途中までしか読めませんでしたが、もう一度ちゃんと読みたいのでメモしておきます。

2008年の11冊目

アンビエント・ファインダビリティ―ウェブ、検索、そしてコミュニケーションをめぐる旅アンビエント・ファインダビリティ―ウェブ、検索、そしてコミュニケーションをめぐる旅
ピーター モービル Peter Morville 浅野 紀予

オライリージャパン 2006-04
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おもしろかったけど、何が書いてあるの?と問われると、ちょっと答えかねる感じ。いろいろな出典からたくさん引用をしていて、本としては統一感がありません。1章のタイトルが「遺失物取扱所--どこに何があるの?」なのですが、この本自体が、情報に辿り着くための道しるべといった感じです。

1章 遺失物取扱所--どこに何があるの?
2章 経路探索小史
3章 情報とのインタラクション
4章 錯綜する世界--経路探索
5章 プッシュとプル
6章 ソシオセマンティックウェブ
7章 啓示による意思決定--決定するための情報

個人的には、6章に出てくるメタデータ形式の話が興味深かったです。

  • RDF(Resource Data Description)グラフ :(Subject、Predicate、Objectで構成)
  • OCLC(Online Computer Library Center):オンラインコンピュータ図書館センター
  • NCSA(National C? Supercomputer Applied Laboratory
  • 1995年に作成されたダブリン・コア・メタデータ標準。要素は16個。title:タイトル, creator:著者, subject:主題, description:内容記述, publisher:出版者、contributor:寄与者、data(日付)、type(資源タイプ)、format:形式, identifer:資源識別子, source:情報ソース, language:言語, relation:関係, coverage:対象範囲, rights:権利管理者, audience:資源利用者)
  • ダブリン・コア・メタデータ(標準に依るデータ)のスキーマは、HTML・XMLRDFエンコード可能
  • 参考資料:Tim Bray "What is RDF?"

図書館関係者さんのブログを読むと、ここらへんの単語をよく見かけます。図書館学は、こういったものを取り扱う学問なのでしょうか。

[book]2008年の12冊目

人生に奇跡を起こすノート術―マインド・マップ放射思考人生に奇跡を起こすノート術―マインド・マップ放射思考
トニー ブザン Tony Buzan 田中 孝顕

きこ書房 2000-04
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マインドマップの書き方に関する本ですが、普通のノート作りにも応用が利きそうなポイントが結構ありました。

マインドマップ作りの基本ルール

  • イメージを強調する
    • 絵を使う、色をつける、立体的に書く、サイズにメリハリをつける
  • 関連づけを盛んにする
    • 矢印をつかう
    • マークで関連づける(★、●、■などなど)
  • わかりやすく仕上げる
    • 文字は見やすく書く
    • 紙は横長に使うと見やすい
  • 自分だけのマインドマップを追求する

常にマインドマップを描くぞ!と思うと疲れちゃうので、私は思いついたときだけマインドマップを使うようにしています。あと、机の上には色鉛筆を置くようにしています。使用頻度はそれほど高くありませんが、思いついたときにすぐに使えるように。

大量の情報を処理するためのマインドマップの使い方(本の場合)

  • 10分で流し読みする(ざっと見て、中央テーマを把握)
  • 5分でマスターするのにかかる時間を見積もる
  • 関連情報のマインドマップつくり
    • その本のテーマについて、すでに知っていることをさっと書き出す
  • 目的のマインドマップつくり
    • 「なぜこの本を読もうとしているか?」を書き出す

ここまでが準備段階。1冊あたり30分くらいのイメージでしょうか。

  • 概要の把握
  • 下読み
  • 本読み
  • 仕上げ読み

・・・をしながら、徐々にマインドマップをつくる。もしくは、大切なポイントをマークしながら読み、最後にまとめてマインドマップをつくる。このときに大切なのは、著者の考えだけでなく、自分の知識・解釈・目的に関連づけながらノートをすること。

読む本すべてについて実行するのは難しいですが、体系だった知識をつけたいと思っている分野の本を読むときは、実行しようと思います。特に「なぜこの本を読もうとしているか?」=読む目的を事前にチェックすることの大切さは「スゴ本」のDainさんも推奨してらっしゃいますね。→本を探すのではなく、人を探す: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる