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ファインマン 2章:物理学の原理(Basic Physics)

前回[id:kany1120:20081021]に引き続き、ファインマン物理学を読んでます。

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率直に言って、2章はむつかしい。導入としてなーんとなく読めてしまうのだけど、自分の言葉で何かを書こうとすると「???」状態。以下、あくまで自分用メモです。自分的に「キーワード」だなと思ったものと、書き留めておきたい部分をピックアップ。

Introduction

この章(2章)では、

the most fundamental ideas that we have about physics -- the nature of things as we see them at the present time

物理という学問・・・モノ本来の姿を理解する学問・・・の根っこにある考え方*1を見ていくよ、とのこと。

1920年以前の物理学(Physics before 1920)

  • キーワード:Forces, Charge, Electromagnetic field

1920 年ころの物理では、ユークリッド幾何学でいう3次元の空間を舞台に、時間という流れにそって、3次元空間上にある粒(たとえば原子)を扱っていた。その粒の特性に関する言及から、慣性(inertia)、力(force)、原子間の相互作用(Short-range forces)、電荷(Charge)・・・と流れていって、電磁場(Electromagnetic field)、そして電磁波(Electromagnetic waves)に話が及ぶ。

量子物理学(Quantum physics)

  • キーワード:Quantum Mechanics, Uncertainly principle, Quantum electrodynamics

周波数が高い電磁波は、波としては奇妙な様子を見せる、むしろ粒のようにふるまう。このふるまいを説明するのが1920年以降に発達した量子力学とのこと。

原子の世界では,”慣性”や”力”の力学法則は正しくない--ニュートンの法則は間違っている--.そして,微視的なスケールにおけるものの行動は,巨視的なスケールにおけるものの行動と全然違ったものであるということが発見されたのである.

自分はニュートンの法則にしたがった世界の物理しか勉強したことなかった。だから、噂には聞いていたものの「ニュートンの法則は間違っている」世界もあるという記述はちょっと衝撃的だった。もうひとつ、噂には聞いていた不確定性原理についての言及も出てきた。

量子力学には,あるものがどこに存在し,またそれがどんな速さで運動しているか,ということの両方を知ることはできないという法則があるのである.運動量の不確定と位置の不確定は相補的であって,両者の積は一定である.この法則は,次のように書ける:
\Delta x \dot \Delta p \geq \frac{h}{2\pi}*2

この後、量子力学の考え方・視点についての解説がある。具体的な話には入らず、「我々がこれまで波動として考えてきたものが粒子のようなふるまいを示したり,また逆に,粒子が波動のようなふるまいを示すことがあるのである」・・・といった感じに、ざっくりとした説明があれこれ続く。
そして「電子,陽子,中性子に加えて新しい粒子を考え」、それを「光子」(photon)と呼ぶ見方によって、新しく「電磁量子力学」という分野が生まれたらしい。

現在のところ,原子核よりも外側で起こっていることについては,電磁量子力学に例外は一つもない.原子核の内部については,そこで何が起こっているかはわかっていないので,例外があるかどうかもわからない.

本にはないけど覚書き。原子核の内側にある粒子・素粒子について調べる学問を「素粒子論」というらしい。

原子核と粒子(Nuclei and particles)

  • キーワード:Analysis of forces, Yukawa's criterion(中間子理論), Particles in the nucleius

湯川秀樹によって、陽子でも中性子でもない粒子の存在が予言された(正しくはその「粒子」の性質が予言された)。これを契機に、予言された粒子以外にも多数の粒子があることがわかった。おおざっぱなカテゴリで言うと重粒子とか中間子とか(?)。また、それぞれの粒子の間にある相互関係についても研究が進んだ。

原子核の中の力の起源から考えて新しい粒子が出てきたが,困ったことにはそれがたくさんあって,それらの間の相互関係を完全に理解することはできないのである.もっともそれらの間には驚くべき関係がいくつかあることはわかっている.かくて我々は,原子以下の粒子の微少の世界を理解するのにむかって手探りしながら徐々に進んでいるようである.

この本が書かれた後も研究は続き、新しい発見がいくつもなされた。しかし、2008年現在でも、未だ全ては解明されていないらしい。

蛇足

2章は日本語で読んでもわけわからないし、自分は「光子」「中間子」等々の単語を日本語でもわかっていなかったので、英語で読んでも大して理解が変わらない気がした。*3

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*1:注:拙訳

*2:x:位置、p:運動量、h:プランク定数

*3:中間子の名前や物質名は大多数がカタカナ語。英語のまま読み進めてしまったほうが良いのかもしれないなあ。大学時代に履修した物理入門&生物入門では英語だったけど、無用なカタカナが氾濫せず、むしろ覚えやすかったような気もする。