科学研究をすること vs 科学活動について話すこと

2月8日のScholarly Kitchen記事「サイエンスとWeb 2.0:科学研究をすることvs 科学活動について話すこと」が面白かったので、自分が関心を持ったところを抜き出しておきます。

原文からの抜出し・ざざっと翻訳

Nearly all of the more visible attempts so far have focused on talking about science, rather than tools for actually doing science.

今までなされているほとんどのことは、科学そのものについて取り組むよりも、科学について話すことに重点が置かれていた。

Tools like blogging can be effective and useful, but they’re for talking about science, and that’s very different from tools built for actually doing science.

ブログのようなツールは便利で有用だが、これは科学について話すためのものだ。それは科学について実際に取り組むための道具とはかなり異なったものだ。

In the age of the sequenced genome and systems biology, scientists are more and more often dealing with enormous data sets.

ゲノム配列やsystems biologyの時代においては、科学者はすさまじい数のデータセットを扱わねばならぬ機会がより多くなる。

Databases like HapMap and Chemspider are increasingly useful. Community-built resources like WormBase/WormBook/WormAtlas are great examples of projects that have drawn researchers into donating their valuable time and efforts.

HapMapChemspiderのようなデータベースは非常に便利だ。コミュニティによって作られたWormBase/WormBook/WormAtlasのようなリソースは、科学者自身が貴重な時間と労力を貢献した、素晴らしい例だ。

そこで科学出版社は

  • コミュニケーション
  • 実際に物事を成すためのツール

の2つのテーマを、分けて考えなければならない。FacebookTwitterが成功しているからといって、そういうものの真似をしていても科学者のためにはなりませんよー、とDavid Crottyは説いている。

kany comment

想像力を使わない仕事ばっかりしてると、存在意義がなくなりますよーということですね。

しかし科学者が研究するために必要なものはなんなのか? を想像するのは確かに難しい。しかも分野によって必要な道具は違う。ある特定の分野において役に立つ道具を知るためには、そこにどっぷりと身を浸したほうが良いと思うが、それを全分野について実行するのは無理。

科学者専用の道具ではなく、一般向けの道具を科学者が自分用にカスタマイズして使えば用が足りることも少なくなさそう。ConnoteaCiteULinkじゃなくてdel.icio.usで十分、みたいな感じで。

なんだかコンサルみたいだな。