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[book]「ケヴィン・ケリー著作選集 1」を読んでいる その4

引き続き読んでる。 ケヴィン・ケリー著作選集 1 - 達人出版会

Bootstrapping the Industrial Age

「産業の時代を自分で興す」: 七左衛門のメモ帳

人間が作った物は驚くほど相互に依存しあっている。(略)破壊的な破壊の後で高度な社会を再始動することが非常に難しいのはこのような理由による。(略)これは未来に対する予測がはっきりと明らかである場合に、それがすぐ近い将来に発生すると誤認してはならないということの説明にもなっている。(略)それがどの程度近い時期に実現するかについては、過大評価しがちである。(略)やがて見えなかった関連技術が完成したとき、その発明は突然世の中に現れて、予期しない出現に対する驚くと称賛をもって迎えられる。

「(変化が)来る来る」と思っているうちにはまだ来ない、大きな変化は忘れた頃にやってくる。なぜなら自分が忘れた後もずっと研究・開発に力を注いでいる人たちがいるから。なぜなら自分が忘れた後も地殻変動は続いているから。
自分が汗水たらして働いているところは「全然変わらない」ように見えるけど、働き続けていればいつか大きな変化が生まれるかもしれない。地面や大空が動く速度は、ずっと見つめていると遅い。
外から見た人には「突然の、予期しない変化」が起こったように見えるが、中にいるひとにとっては「ようやく今までの蓄積が形になった」状態かもしれない。

The bottom is Not Enough

「ボトムアップだけでは不十分」: 七左衛門のメモ帳

巣の精神によるボトムアップは、可能だと思われるよりもずっと先まで人間を運んでくれる。(略)それと同時に、巣の精神によるボトムアップだけで最終目標に到達することは絶対にない。私たちはそんなに待っていられない。だからそこに工夫とトップダウンで統制を加えて、私たちの行きたいところに到達できるようにするのだ。(略)ネットワーク経済に置ける本当のビジネスの方法と組織とは適切な時にそれぞれのニッチに対するボトムとトップの適切な混合率を見いだすことにある。

コンテンツ業界はボトムアップだけにはならない。少なくても大多数向けのコンテンツはwikipedia的なものが大きな力を持つことはない。映画がボトムアップだけにならないのと同じように、適切にコントロールされた良質なものが良いブランドをまとって提示される必要がある。
ひとは楽しいもの・読みたいものを手に入れるために、そこまでがんばらない。楽しいもの・良いものは他にたくさんある。アテンションの奪い合い。だから「すぐそこに良い物がある」「見える場所に良い物がディスプレしされている」状態は、何ものにも替えがたい付加価値になる。