自分と世界をつなぐもの

学生の頃、とある会社社長の話を聞く機会があった。私は忘れっぽく、よく人の話を忘れる。なのに彼の話は、メモも何も残していないのに、今でもよく思い出す。

「芸能人の話題なんて、どうでもいいじゃない。他人なんだから」「天気予報なんて、どうでもいいじゃない。晴れても雨でも、行くと決めたところには行くんだから」だから、実際に彼はニュースも雑誌もほとんど読まないと宣言していた。自分に関係のないことまで情報収集してもしょうがない。その代わり、自分と、自分がやりたいことに関係あることについては徹底的に調べるし、考える。・・・という哲学らしい。

「言うことはもっともな面もある。だけどとても真似はできないな」と思っていたものの、最近の私の情報収集は、かなりこれに近くなってきた。
私の部屋にはテレビがない。新聞も取っていないから、ワイドショーやニュース番組は見ない。Googleニュースくらいは見るようにしているけれど、興味がないニュースについては見出しだけ見て終わり。必然的に、芸能人ネタや、一過性のニュースには疎くなる。一方で、自分に関連のある出版業界や学術関係の書籍や雑誌・新聞は見るし、RSSリーダーソーシャルブックマークも、そこらへんの情報収集に活用している。すると会社の上司や先輩よりも知らないような情報をキャッチしていることが結構ある。また、友人のブログやブックマーク・mixi日記も、自分と関係のある情報なので見る。すると、趣味的なニュースはなんとなく追うことができている。

良くも悪くも、とても自分仕様な情報収集ができている。でも、これをやりすぎると、視野が狭まりそうな気もする。だから、ちょこちょことRSSリーダーの登録内容を見直したり、他国のGoogleReaderを見たりもしている。だけど何よりも強力な視野拡大ツールは、一カ所を読み始めると自動的に周辺記事が視界に入ってくる、紙の新聞を購読することかなと思い始めている。