ディエンビエンフー
西島 大介 / 小学館(2007/08/30)
Amazonランキング:位
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かっこよすぎる。
戦争漫画の皮をかぶったバトル漫画
現代の混沌とリンクさせる世界の対象はよかったが…
戦争漫画の皮をかぶったバトル漫画
現代の混沌とリンクさせる世界の対象はよかったが…
漫画を読みたい読みたいと思っていて、何度も本屋に行ったのだけど、なかなか購入意欲をかきたてられる漫画に出会えないでいた。で、昨日、ようやく読みたい漫画に行き当たった。2ヶ月ほど前に立ち読みして「面白い。また会ったら買おう」と思っていた、西島大介の「ディエンビエンフー」。ベトナム戦争を舞台にした、ファンタジーのような物語。かわいい絵柄だけど、そこはベトコンと米兵の殺し合いの場が舞台。人がどんどん死んでいく。
メインに描かれているのは戦争ではなく、ベトコンの少女と主人公のへなへなカメラマン。だから歴史的な考証がきちんとなされているとは言い難いと思う(Amazonのレビューで、それを批判している人がいる)。でも、ベトナム戦争がいつ起こったものなのかすら把握していない私にとっては「1965年」という年号を覚えられただけでも、舞台=ベトナム戦争の意味はある。「ディエンビエンフー」が、フランスからの独立を巡った戦争(第1次インドシナ戦争)の終結の地であることも、私は知らなかった。
問題意識を持った人が読んだら、腹を立てるくらいに、あっけらかんと描かれている。だけど悲壮さばかりの戦争物語を読むのは、問題意識の高い人間だけ。だから、こういう物語があってもいいじゃない?
ところで、ふと、橋本大也さんが紹介していた「人殺しの心理」を読みたくなった。ほとんどの人にとって、他人を殺すことは本来生理的にイヤなもの。しかしトレーニングによって、人を殺すことに対する抵抗感をなくすことが出来るという。そのためのゲームも開発されて、実際の訓練にも使われてもいるらしい…。
戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫) | |
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