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シンガポールの教育事情

study

Wordpressのほうから転載。


シンガポールに住んでいると、求人広告等で"O Level以上""A Levelから"等の文言を見かけたり、友人と話していて「日本ではSecondary Schoolに行くのは何歳から?」と聞かれたり、日本とは違う教育システムなのだと感じることがある。友人知人から色々聞いて、なんとなく小学校=Primary school, 中学・高校=Secondary school、Junior College, etcという理解はしていたが、機会があったのでちゃんと調べてみた。


調べてみると、あれこれ資料を探す手間もなく、MOEのページに非常にわかりやすくまとまっていた。
The Singapore Education Landscape (PDF)

National Education Show 1 Fireworks 14 July 2012 Photo By acdovier

以下、この資料を書き下したもの+自分用メモ。

シンガポールの義務教育は6-7歳から始まる(MOE資料には7歳からとあるが、現地人友人は6歳と言っていた)。日本の小学校にあたるParimary schoolを終了後にPSLE(Primary School Leaving Examination)という卒業試験を受ける。その結果によって12-13歳から受ける次段階の学校・コースが決まる。

日本での中学校にあたるSecondary schoolは大別してNormal(普通)コースとExpress(特進)コースがある。芸術・音楽等の特別教育用学校やPre-vocationalと呼ばれる技術特化向けコースもあるけど数は少ない。
特進コースは優秀な生徒向けコースで、4年間でSecondary shoolを終え、GCE 'O' Levelと呼ばれる試験を受けてJunior CollegeまたはCertified instituteに行き、さらにGCE 'A' Levelという試験を受けてから国内外の大学や専門学校に行く。シンガポールには現時点で3校しか正式な大学がない(海外大学のシンガポール校は除く)ため、海外の大学に行く人も多い。
普通コースはさらにAcademic[N(A)]とTechnical[N(T)]に分かれる(この区分は最近できたものらしい、30代の現地人は知らないと言っていた)。N(A)の場合、4年間コースを終えたあと学業優秀な人は5年目に進んだ後に特進コースの人と同じGCE 'O' Levelを受ける(その後も特進コースの人と同じ)。それ以外の人はGCE 'N(A)' Levelの試験を受けて5年目に進むかどうか判定を受け、進まない人はPolytechnic Foundationに進んだ後Polytechnic(専門学校、内容的には日本でいう高専に近い、3年間)に進学する。N(T)の場合、4年間コースの後GCE 'N(T)' Levelの試験を受けてからInstitute of Technical Education (ITE, 専門学校、1-2年間だけ)に進む。
Integrated Programmeという特進より更に学業優秀な人向けの学校もあり、このプログラム該当校に行けばGCE 'O' LevelもGCE 'A' Levelも飛ばして大学に行けるという、飛び級的プログラム。こちらの詳細は調べていないが、おそらく現地人の間でたまに交わされる「Secondary schoolどこだった?」「XXX school」「おお、あそこか。じゃあ大学は海外?」という会話に出てくるような学校だろう。

シンガポールの大学は、2012年時点ではNUS(National University of Singapore), NTU(Nanyang Technological University), SMU(Singapore Management University)の3校。来年以降SUTD, uniSIM, SITという学校を追加して6校になる予定だ。修業年限はコースによって異なるが、学士号(Bachelor)取得に必要な最低年数はHumanities and Social Sciencesで3年、Science and Technology系で4年、Medical系だと6年程度といったところ。コースによって修業年限に開きがあるのは英国・豪州等でも同じらしい。また大学院に行く人も多い(特にScience and Technology系)し、社会に出たあと学校に戻ったり夜間大学に通う人も相当数いる。
Polytechnicは学校・コースによってかなり異なるのでここでは割愛する。WikipediaにシンガポールにあるPolytechnic一覧があった。卒業するとDiplomaを得ることができる(コースによってはCertificate等、別の学位になる)。

大学院・修士過程は主にMScとMasterがある。PhDについては割愛。MScは講義主体なもの、Masterは研究論文を仕上げるもの。またGraduate Certificateという学位が与えられる講義主体コースもある。ここも学校・コースによってかなり異なるので、新しいことが分かったら加筆していく。

また男子の場合は途中で兵役(National Service)が2年間入る。通常は大学進学前に行くらしい。

これらの事情が色々絡まりあって、人によって社会に出る年齢は様々だ。

上に書いたように、小学校を卒業した時点のPSLEの成績によって大学に行けるかどうかが決まってしまう側面があるので、当地の親御さんはかなり教育熱心。小学校も有名校(公立校の中でも良い悪いがあるらしい)に行かせるべく努力するし、学校に加えて家庭教師をつけたり塾に行かせるのが当たり前らしい。現地人にとっても頭が痛い教育問題、移住してきた外国人にとってももちろん深刻な話で、同僚からもこの手の話を聞く機会が少なくない。

シンガポールの教育と教科書シンガポールの教育と教科書
斎藤 里美 上条 忠夫

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