現代に語りかけるキリスト教
フィリピン旅行中に森本あんり著「現代に語りかけるキリスト教」を読み直した(といっても一度目は授業のためにやらされ感を持って目を通しただけだが…)。折り目だらけになってしまい、どこが大切なのやら…状態になってしまったが、読み終えてふと思い出すのは第6章「真理」の中の、次の一段落。
わたしたちの人生には、多くの出会いがあります。それを偶然と呼ぶ人もあれば、縁と呼ぶ人もあり、運命や導きと呼ぶ人もあるでしょう。いずれにしてもそこには、その出会いが自分の力や計画に寄って起きたものではない、という認識が含まれています。出会いはむしろ、向こうからやってくるものです。どんなに出会いたいとこちらで努力し画策しても、それで出会いが起きるわけであはりません。出会いにおいては、自分が主体で相手が客体であるという構図が否定されます。
仕事でも、宗教でも、異性でも、一方的に求めるだけでは「出会う」ことはできない……。しかし自ら何かを決めるということに慣れてしまうと、その偶発性というか一期一会というかご縁というか運命というか……を軽視してしまいがち。現代ではそれが当たり前なことになっているし、優秀なひとほど慣れていると思うが、どこまでいっても、すべてをコントロールすることはできない。それが難しくもあり、この世界の面白いところ。
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