勉強にまつわる思い出えとせとら

今日、人と大学時代について話したら面白かったので、以前mixi日記にも書いた勉強話を編集して載せてみる。

中学生のころ

今までで、自分が一番勉強したのは中学生のときだと思う。なぜ勉強したかというと、他にすることがなかったから。家にあった本はあらかた読んだし、テレビは見飽きたし、何かをするお金はないし、近所の小さな本屋は立ち読みするには狭すぎた。どこかに出かけようにも、山の斜面を切り開いて作った箱庭のようなニュータウンは、どこにいっても同じような家しかなかった。


よく勉強したおかげで、通える範囲にある公立高校はどこでも受かる感じの成績だった。公立のなかで1番成績が良い学校は女子校だったから避けて、次くらいのレベルで、私服で、自由な校風の高校に入った。日の丸君が代問題で揉めて新聞の全国紙に載ったこともある埼玉の県立高校といえば、わかる人はわかると思う。

高校生のころ

高校に入って、びっくりするほど勉強しなくなった。その代わりに学校行事に参加して、部活2つやって、委員会やって、有志活動やって、友人も増えて、ライブにも行って、毎日を楽しく過ごせるようになった。良い友人もたくさんできた。私はこの高校にいかなかったら、ハッキリ言ってただの性格の悪い奴になっていたと思う。今も良くはないけど、遊んでもらえる友人がいる程度に社会性があるのは、高校時代のおかげじゃないかしら。


それはさておき、勉強しなかったおかげで、数学と社会が苦手科目になった。国語と英語と理科系科目は好きだったので、無意識に勉強していたのか比較的得意だった。だんだん落差が激しくなって、気がついたら国語と英語と理科は偏差値70近いのに、数学と社会は偏差値40くらいで、「さて、私は理系?文系?」状態になる。


高校2年生くらいから進学準備と称して色々な大学の文化祭に行って、母校に一目惚れする。数学の偏差値がひどいおかげで、高校の先生には(たぶん)理系では現役進学不可能と思われていたものの、そのころのICUは理科系科目が「数学、生物、化学、物理の4つから2つを選択して回答」というおかしな方式だったので、それに救われて無事進学できた。

大学生のころ

どうにも記憶が曖昧なのだけど、入学当初はかなりやる気に満ちていた。しかし通学時間2時間〜2時間半、終電ギリギリまでのアルバイト、新聞サークルとオーケストラのかけもち、なんてバカなことをしていたおかげで、1年生の途中くらいからだんだん学校出没率が下がって、単位をよく落とすようになった。なおかつ楽しみにしていた化学実験がさっぱり楽しくなくて、化学専攻するつもりがそういうモチベーションもなくなって、2年生くらいのころに久しぶりに同級生に会ったら「まだ大学辞めてなかったんだねー」と笑われたことを良く覚えている。


しかし2年生だか3年生のころに受けた数学の授業がすごく楽しくて、その先生に相談したりなんだりしている間に、気がついたら数学専攻になっていた。


その先生の授業は(面白いけど)笑えるほどキツくて、私は日本の大学生としては結構勉強させてもらった部類に入るのでは・・・と自分では思うものの、先生には「kanyさんはもうちょっと勉強すればねぇ」と何度も何度も何度も何度も言われた。卒業論文でついた先生もちゃんと教育をしてくれる人で、毎週マンツーマンで3〜5時間くらいゼミしてくださった。ありがたい。しかし、きつかった。が、ためになった。卒論指導で論文を5回くらい赤字だらけで突き返されたのも、今は良い思い出。「大学来れないならFAXで送って!」って、今考えるとすさまじく有り難いことだなぁ。就職活動片手間で研究していたので、結構本気で死にそうでしたが。

大学卒業〜今

先生のヘルプ様々でどうにかこうにか、英語で50ページくらいの卒業論文を書いて、微妙に3ヶ月遅れで6月に大学を卒業した。片手間で進めていた就職活動も無事終了して翌4月からの仕事を確保し、9ヶ月プータローしながら海外旅行したりインターンしたり。で、就職して、ついでに転職して、今に至る。

「勉強」以外の大学時代の勉強

しかし今日話していてびっくりしたのだけど、大学って、学校によってかなり環境違うらしい。私のいた大学は、文系の人も結構ちゃんと勉強していたので、サークルによる社会勉強なんてあまり聞かなかった(興味がないから脳内消去されたのかもしれない)。


ちゃんと勉強していた人が多いという話を続けると、なかには私よりも数学ができる人文社会学科の人もいた。経済の人もちゃんと数学している人が多かった。1年生なのに4年生の科目に紛れている人もいた。もちろん長々と大学に滞在する人もいたけどね。でも勉強が嫌いという人はあまりいない気がしたので、私はとても(自分にとって)恵まれた環境にいたのだなぁと思う(そして、そのぶん私は世間知らずなのだろうな)。


別に居心地が良いところに自分がいる(いた)ことは、自分の選択が間違っていなかったのだからno problemだけど、それにしても今日は他の大学(や会社)の話を聞いて、脳味噌が色々な方向にぐるぐる回転して、ああ、世界って広いのだなあ、と愕然とした。


そんな会話をした後に行った「チェコ絵本とアニメーションの世界」(目黒区美術館)も、普段使っていないような思考回路がフル回転!ですさまじく楽しかったので、メモしておく。面白すぎて、自分の筆力ではレポート不可能。http://www.mmat.jp/event/czech/press.htm


それにしても長いね、この日記。